フィリピン留学 番外編コラム
~フィリピン2016大統領選イヤー - 巨大選挙を振り返る
フィリピン留学専門エージェントのスタッフがフィリピンの情報を発信!
そんなコラムを本日より3回に分けて発信していきます。
第1回目は、「フィリピン巨大選挙」です。
2016年5月9日(月)は祝日。
でも今年2019年は、祝日ではありませんでした。
来年の同じ日も祝日ではありません。ん???
2016年のこの日にはフィリピンの選挙投票日でした。
なんとここフィリピンでは、「選挙の投票日」が祝日になるんです!!!
(※正しくは、特別公式休日と言います)
そんなフィリピンの「巨大選挙」をお伝えしますので、このコラムを読んでいただけたらと思います。
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なぜ政治に興味がない?
みなさん選挙は好きですか?
選挙が好きな人は、政治に興味・関心がある方なのかなと思います。
僕は正直「嫌い」な方です。
というか「苦手」ですね。
でも年々興味が出てきたのも事実です。
社会人になってから労働に関する法律やモラルに関する制度を知ったり、
選挙の度にもっと政治を知ろうと思ったり、
そして子どもの未来のために親の世代となる私たちがもっと考えなきゃと、
年々考えるきっかけが増えてきたからです。
また、集団的自衛権についての問題の時には、
「日本は戦争ができる国になってしまうかもしれない」ということで
たくさんの若者が大きな声を上げていましたね。
政治に興味・関心を抱いた大きい出来事だったと思います。
人間は、好きなものに対して興味・関心という感情が生まれます。
無理矢理その感情を持てというのは難しいです。
しかし、今の例のように、自分や大切な人がそうなるかもしれないと感じたとき、
自然と興味・関心が生まれるものです。
冒頭部分長くなりましたが、
「自分がフィリピン国民だったら…」と想像してもらうと
面白くこのコラムを読んでいただけるんじゃないかなと思います。
2016年フィリピン選挙の概要
2016年のフィリピンは「大統領選イヤー」なのです。
日本人の私たちにはピンとこないことかもしれませんが、自分たち自身の1票がダイレクトに国の代表者を選ぶことにつながるため、国民の注目度も高く、フィリピンの選挙は国を挙げての一大イベントです。
また、このように国民の直接選挙で選ばれた大統領の権力も絶大です。
そして、
大統領の他に、副大統領、上院・下院議員の選挙、
地方自治体の選挙(知事、市議会、市長など)も一斉に投票が行われます!
この選挙で決める役職はなんと計18,000ポスト!!!
投票予定者は、5,500,000人です。
なので私、「巨大選挙」と表現しました。
ちなみに、有権者はマークシートの記入で投票します。
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そのため町中にたくさんの選挙ポスターが貼ってあります。
選挙カーは音楽ガンガンでド派手、
「投票会場まで無料送迎」などの選挙運動もとても面白いです!
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あなたがフィリピン国民だとしたら、
きっと興味・関心が生まれるのではないでしょうか?
私は怪しいものではありません(笑)
フィリピン留学エージェントのスタッフの一人です!
私は発言の自由のある日本人ですが、
政治に関する記事をインターネットに書くということは難しいですねー。
少し余談となってしまいましたが、
続きましては、今回のメインである「大統領選」についてです。
どう楽しむ?フィリピン大統領選!
フィリピンの大統領選についてみていきましょう。
前回の大統領選、前大統領のベニグ・アキノ3世が6年の任期満了となるため、
前年2015年2月から候補者の募集が始まりました。
大統領選は6年に一度の大イベント!
ちなみに、現大統領の出馬は認められません。
支持率の高いアキノ政権でしたが、大統領の席を降りなければなりません。
2016年の選挙の結果がどういうものになったかは、すでに皆さんご存知のところかと思います。
そう、この選挙で大統領に選ばれたのはロドリゴ・ドゥテルテ氏です。
トランプ氏の存在でアメリカの大統領選も注目度がより高く、
世界の国々のトップが右傾化しているということで、
日本でも各国のトップが選出される度に、通常よりも報道が注目され大きく取り上げられる。そんな雰囲気があった、この頃。
南シナ海の領土問題にかかわる中国との国交問題、
そして、4人の個性的なキャラクターでフィリピンの大統領選もいつもより日本でもニュースになっているなと感じました。
フィリピン4天王。
四つ巴とも言いましょうか。
4人の支持率に大差がないこと、
これが、この年の選挙の面白いところでした。
以下4名が候補者です。
マヌエル・ロハス氏(当時58才、元内務省大臣)
アキノ大統領から後継指名を受けているアキノ政権後継者。
アキノ大統領も母が元大統領でしたが、ロハス氏も祖父が元大統領。
経済成長によって、中間層が育ちつつあるフィリピンではありますが、
まだまだ貧困層も多く、貧困層からの支持が得られるかどうかがポイントとされた。
ジョジョマル・ビナイ氏( 当時 73才、 前副大統領)
アキノ政権、前副大統領。アキノ前大統領と対立することが多い。
過去に汚職疑惑があり、領土問題で対立する中国寄りの発言が多い。
グレース・ポー氏(女性 当時 47才、上院議員)
フィリピンの人気俳優の養子。今回唯一の女性候補者。
汚職追求に力を入れており人気が高い。
両親の国籍不明や米国暮らしが長いことから大統領の出馬資格に疑義もあったが、
最終的には認められて立候補に至る。
政治経験は少ないが、それも逆に人気の理由の一つである。
ロドリゴ・ドゥテルテ氏( 当時 71才、前ダバオ市長)
現大統領。
殺し屋を雇って、犯罪者を処罰するという前代未聞の方法でダバオの治安を改善。
大統領になれば、半年で麻薬犯罪を撲滅する、など
ストレートなスローガンで僅差で支持率トップ。
しかし、過激発言で国民をハラハラさせることも…
今でも、その発言が日本でもとりあげられますよね。
以上の4人の戦い!
世界の情勢と別にしても、
世論調査で支持率トップを走る候補者4人の戦いが面白い選挙でした。
大統領選という大舞台で支持率僅差の接戦となるのは中々ないことです。
4人全員に当選の可能性がある。
今では、 ドゥテルテ大統領がなるべくしてなったように感じますが、当時は誰が大統領になるのかとても興味深くみていました。
最後に
今回のコラム、いかがでしたか。
読みづらい部分もあったかと思いますが、
このコラムを通して、少しでもフィリピンという国に興味を持っていただけたら嬉しいです!!
この記事を書くことが私自身にとっても、
さらにフィリピンという国に興味・関心が生まれたきっかけとなりました。
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それではまた、次回会いましょう!